mRNAの細胞間伝搬による多能性幹細胞のリプログラミング 拡大
マウス ES 細胞と共培養することにより、本来ヒト多能性幹細胞の中には存在しないはずのマウス由来 mRNA が伝搬し、ヒト細胞内で生物的に意味のある遺伝情報として機能していることがわかった。
由来種
:ヒト・マウス
器官・組織・細胞(株)名
:ヒトES 細胞・マウスES 細胞
染色・ラベル方法等
:青(DAPI):核
赤(mCherry-Farnesyl5):ヒト細胞の細胞膜
黄(Alexa Fluor 488):内在性マウスOct4 mRNA
ソフトウェアにて最大値投影
顕微鏡の種類
:倒立
観察手法
:蛍光・共焦点
対物レンズ
:60倍
作品画像取得年
:2023
米山 鷹介大阪大学 大学院医学系研究科・器官システム創生学 講師
mRNAの細胞間伝搬による多能性幹細胞のリプログラミング

研究の概要

近年、哺乳類において、遺伝情報物質であるmRNA が細胞を越えて移動する現象が報告されていますが、その生物学的な影響は未解明でした。
本研究では、ヒトとマウスの多能性幹細胞を直接接触させた共培養実験を通じて、マウス由来の mRNA がヒト細胞内に移動する現象を発見しました。
この mRNA 移動はナノチューブ状の膜突起を媒介すること、また、移動したマウスの mRNA には転写因子をコードするものが含まれており、これらがヒト細胞をより未分化な状態へリプログラムすることが判明しました。
本成果は、細胞間相互作用の研究に新たな視点を提供するだけでなく、新たな細胞操作技術の開発につながる可能性があります。
Yoneyama Y, Zhang RR, Maezawa M, Masaki H, Kimura M, Cai Y, Adam M, Parameswaran S,
Mizuno N, Bhadury J, Maezawa S, Ochiai H, Nakauchi H, Potter SS, Weirauch MT, Takebe T.
Intercellular mRNA transfer alters the human pluripotent stem cell state.
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America. 2025, 122(4),
doi: 10.1073/pnas.2413351122.

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