由来種 :マウス
器官・組織・細胞(株)名:胎齢12日のマウス毛包
染色・ラベル方法等 :KRT14-rtTA :: TetO-H2B-eGFP :: Fucci-G1 マウス
(FUCCI probe, 細胞周期G0/G1 期の細胞を可視化)
緑:H2B-eGFP
赤:mKO-hCdt1
観察手法 :多光子、倒立
対物レンズ倍率 :25倍
作品画像取得年 :2016
森田 梨津子
毛包や小腸、脳、骨髄など成体のさまざまな組織・器官に長期維持され、各組織の維持・修復に必要な細胞を生みだす細胞。
長期の自己複製能とさまざまな細胞を生み出す多分化能を併せ持つ。
恒常性とは、生体内の環境が一定の範囲内で安定して維持されること。
ここでの組織の恒常性は、損傷や老化により失われた細胞を、組織幹細胞が分裂・分化して補充することで、組織の機能や構造が健康に保たれるプロセスを指す。
上皮組織と基底膜を介して接する結合組織で線維芽細胞と細胞外マトリックスから構成される。
毛包においては、毛包の発生と再生を支える様々なシグナル分子を分泌することで、毛包上皮幹細胞の維持・機能制御、毛周期の調整に寄与する。
組織・器官の構成細胞において、どのような遺伝子がどのぐらい発現しているかをシークエンシング技術などにより解析することができる。
幹細胞から生み出され、組織や器官の特定の役割を担うように変化した細胞。
特定の組織や細胞でのみ機能し、遺伝子の発現、すなわち転写の開始を制御するDNA領域。
特定の細胞を可視化したり、機能を解析するために、組織特異的プロモーターを使って遺伝子の発現を制御することが一般的に行われる。
CreリコンビナーゼがloxP 配列を認識してDNA組換えを誘導する機構を利用して、標的遺伝子の組換えや除去を実現する組換え技術。
組織特異的プロモーターと組み合わせることで、標的細胞に永続的に蛍光タンパク質などを発現させ、その細胞と子孫細胞全てを追跡する細胞系譜解析手法において多用される。
Sox9やLhx2、Nfatc1といった成体毛包幹細胞に特徴的に発現している遺伝子。
一般に幹細胞の形成・維持や機能に重要であることが多く、幹細胞群を識別、追跡、分離するために使用される。
感覚器などの発生予定領域で作られる肥厚した上皮組織構造のこと。毛包、眼、耳、乳腺、羽毛などは全てプラコードから形成される。
幹細胞を取り囲む幹細胞固有の微小環境のこと。ニッチは幹細胞にシグナルを送ることで、幹細胞の誘導、維持、分化を制御すると考えられている。